D40 + NIKKOR-O Auto 35mm F2


Nikon D40 + NIKKOR-O Auto 1:2 f=35mm

寄れる50mmレンズとして使う

 ニッコールレンズは中古でも少し値段が高めだが、昔のAuto時代の非Aiレンズは概ね価格が優しい。1965年に生まれたNIKKOR-O Auto 1:2 f=35mmはオークションでも実店舗でもおよそ1万円以内で手に入るし、思い切ってグイッと寄って撮ればボケも綺麗だ。ニッコールはあまりボケに関しては言われないが、うまく撮れば、玉ボケから出る彗星の尾のような光は、綺麗なグラデーションを描く。ボディは非Aiレンズも装着可能な鉄板のD40だ。50ミリレンズは意外と寄れない(50センチ前後だろうか)が、APS-Cサイズの換算約50mmで30センチまで寄ることができるこのNIKKOR-O Auto 35mmF2を強くおすすめしたい。もちろん、ふところに余裕ができて非Aiレンズ装着可能なフルサイズボディを手に入れたならば、35ミリレンズの定番として使うのも良いだろう。一粒で二度美味しい、ニコンの銘玉だ。

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カメラレビュー第8回 Tanack V3 + TANAR5cm(2)


TanackV3のフイルムインジケーター

 正直なところ私は使うことはないのだけれど、Tanack V3の裏蓋にあるフイルムインジケーターは大変個性的である。中心点を少しずらした蜘蛛の巣のようなデザインで格好良い。見る人によっては眼球に見えたり、下部の白い形が白山で夜空の星座が映し出されているようにも見える。田中光学は当時多く存在したライカを模倣するカメラメーカーの一つであったが、この丸い露出算出表は他のカメラには見られない逸品な見栄えだ。

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