Leica A(I型)


Leica I(A) +Leitz Elmar 1:3.5 F=50mm / KODAK ProImage 100

旧エルマー

 以前エルマー50mmF3.5を撮り比べてみようと意気込んだのは良いが、個体差が余りにも多く、比較するのが嫌になって止めてしまった。エルマーも生み出されてからあと数年で100年を迎えようとしており、この長い年月の中、多くの人の手に渡るうちに様々な修理が行われていたわけで、旧エルマーの描写はこうだ!と自信を持ってウェブサイトで提示したところで、他の旧エルマーが同様な写りをする確証はない。根気よくいくつかの玉を当たって、ある程度の傾向は掴めるかもしれないが、沼にはまるどころか、そこには広大な湖が眼前に広がっており、溺れ落ちる前に早々に撤収した次第である。

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SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH.


Zeiss IKON + SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH. / Kodak PORTRA160

SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH.

 現行のSUMMICRON-M 35mmASPH.の一つ前の世代のズミクロン35mm。当ブログで取り上げるには新しいレンズだが、生み出されて20年以上経っている。ライカMマウント35mmの中で、クセの強い芸術系よりも現実を正確に残したい向きの表現者にとって第一に選択肢に挙がるレンズであろう。とはいえ、コントラストが高いので最初の作例のようにフィルムの選択によっては厚塗りの油絵のようにもなる。

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Leica M6


Leica M6 + SUMMILUX-M 1:1.4/50 ASPH. / FUJICHROME Velvia 50

Leica M6

 富士フイルムのベルビア50は深い色彩のコントラストの高い絵柄になる。ただ低感度の為、できるだけ明るいレンズ、しかも開放で解像感のある描写をするレンズが必要で、現行のレンズだがSUMMILUX-M 50mmF1.4 ASPH.は非常に良い結果をもたらしてくれる。リバーサルフィルムは露出がシビアなので露出計付きのMマウントボディとなるとM5以降となるが、購入価格や実用面から見てM6が一番ベストな選択であろう。ライカに拘らなければ、かつてコシナから出ていたフォクトレンダーBESSA系や、Zeiss Ikon ZMで本家以上の仕事をこなしてくれるが、高価なレンズはやはりライカのボディで合わせたいところだ。

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