SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH.


Zeiss IKON + SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH. / Kodak PORTRA160

SUMMICRON-M 1:2/35 ASPH.

 現行のSUMMICRON-M 35mmASPH.の一つ前の世代のズミクロン35mm。当ブログで取り上げるには新しいレンズだが、生み出されて20年以上経っている。ライカMマウント35mmの中で、クセの強い芸術系よりも現実を正確に残したい向きの表現者にとって第一に選択肢に挙がるレンズであろう。とはいえ、コントラストが高いので最初の作例のようにフィルムの選択によっては厚塗りの油絵のようにもなる。

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W-NIKKOR.C 1:1.8 f=3.5cm (2)


Nikon S2 + W-NIKKOR.C 1:1.8 f=3.5cm / FUJICHROME VELVIA 50

風景画

 私がまだ中学生だった頃、美術の授業で風景画を描く課題があって、通学路であった住宅地を水彩で描いたのだが、美術の先生からはコンクリートやアスファルトばかりでつまらないと言われてしまった。そして、別の時に描いた印象派風の田んぼの風景は良いと言う。私はこの評価に不満を覚えた。いつも見慣れているコンクリートの風景はなぜ駄目なのだろうか。同じ風景ではないかと思ったものだ。

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SUMMILUX 35mm F1.4


LEICA M6 + SUMMILUX 1:1.4/35 / FUJI 100

SUMMILUX 35mm F1.4

 球面SUMMILUX 35mm F1.4無限遠ストッパー付き。かつては初期型の前期、後期と区分していたと記憶しているが、最近ではこのモデルは第二世代と呼ばれている。初期にストッパーがブラック、クローム、そしてストッパーのないものと変化する。絶妙な揺らぎを含む滲み・ハロの描写はこのレンズでしか表現し得ないものであろう。被写体の場面や光源との距離が合えば、実に情感豊かな絵柄となるし、蠱惑的な写りにもなる。

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作例