NIKKOR 50mm F1.8S
ニッコールの芸術性
少し絞ると素直な描写で、開放では多少ざわつくことも多いが、光の加減によるものなのか、はたして距離にもよるのか、時折、はっとするような芸術性の高い描写をすることがある。このあたりをうまく使いこなすことがニッコールの醍醐味なのだろう。
ニッコールの芸術性
少し絞ると素直な描写で、開放では多少ざわつくことも多いが、光の加減によるものなのか、はたして距離にもよるのか、時折、はっとするような芸術性の高い描写をすることがある。このあたりをうまく使いこなすことがニッコールの醍醐味なのだろう。
Nikon S2 + W-NIKKOR.C 1:1.8 f=3.5cm / FUJICHROME VELVIA 50 (Cropping)
W-NIKKOR.C 1:1.8 f=3.5cm
昭和31(1956)年発売。ニッコール創成期の礎を築いた東秀夫氏の設計。一昨年Nikon Z6、Z7が発表された時、まず単焦点の35mmF1.8、50mmF1.8(あとズームレンズも)を出すと聞いて、ニコンは新しいマウントを原点に戻って構築しようとしてるのだなと思ったが、そのとき私がまず思い浮かんだのがこのW-NIKKOR.C 1:1.8 f=3.5cmだ。
Nikon D40 + NIKKOR-O Auto 1:2 f=35mm
寄れる50mmレンズとして使う
ニッコールレンズは中古でも少し値段が高めだが、昔のAuto時代の非Aiレンズは概ね価格が優しい。1965年に生まれたNIKKOR-O Auto 1:2 f=35mmはオークションでも実店舗でもおよそ1万円以内で手に入るし、思い切ってグイッと寄って撮ればボケも綺麗だ。ニッコールはあまりボケに関しては言われないが、うまく撮れば、玉ボケから出る彗星の尾のような光は、綺麗なグラデーションを描く。ボディは非Aiレンズも装着可能な鉄板のD40だ。50ミリレンズは意外と寄れない(50センチ前後だろうか)が、APS-Cサイズの換算約50mmで30センチまで寄ることができるこのNIKKOR-O Auto 35mmF2を強くおすすめしたい。もちろん、ふところに余裕ができて非Aiレンズ装着可能なフルサイズボディを手に入れたならば、35ミリレンズの定番として使うのも良いだろう。一粒で二度美味しい、ニコンの銘玉だ。