W-NIKKOR.C 1:2.5 f=3.5cm


Nikon S + W-NIKKOR.C 1:2.5 f=3.5cm / AGFAPHOTO 200 VISTA plus

W-NIKKOR.C 1:2.5 f=3.5cm

 戦後日本のカメラ産業の発展の要因の一つとして、海外メーカーより早期に明るい広角レンズを生み出したことにあるだろう。1952年発売のW-ニッコール3.5cm F2.5は当時から人気があったと言われ、その後いくつかの古カメラブームでも必ず取り上げられている。ニコンSマウント、ライカスクリューマウントの2種類あり、後者の方がより小型でいかにもオールドレンズという外観から人気がある。自分が試した範囲ではマウントによる描画の違いは感じられなかった。色のり、解像感とさすが銘玉と言われる写り。

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NIKKOR-S.C. 1:1.4 f=5cm


Nikon SP + NIKKOR-S.C. 1:1.4 f=5cm / KODAK ProImage100

ハロを楽しむ

 かつて木村伊兵衛はこのレンズのハロ(光の滲み)に眉を顰めたが、時がたってレンズの性能が向上した現在では貴重な存在なのかもしれない。少し絞ればしっかり写り、明るいレンズなので夜の撮影に向く。

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AI Nikkor 28mm f/2.8S


Nikon F2 + AI Nikkor 28mm f/2.8S / FUJICHROME PROVIA 100F

AI Nikkor 28mm f/2.8S

 リバーサルフィルムでの青空の色彩、特にコバルトブルーからセルリアンブルーにかけての、ほんのりくすんだ青の再現に苦労している写真家の方は多いのではないだろうか。デジタルカメラではイメージセンサーがCCDであった頃は再現されていたもののCMOSになってから難しくなったように思う。AI Nikkor 28mm f/2.8sはニッコールの定番の28mm。キレの良い描写で人気があるが、リバーサルフィルムでは、なんとも言えない抜けの良い空の青を見せてくれる。

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