米国の軍用カメラ
必要なものが輸入できなくなった場合、自分たちでなんとか作るしかない。第二次世界大戦前後、写真機として主流であったライカを日本や米国は模造した。コピーライカの中でも1945〜50年代にかけて製造された米国の軍用カメラであるカードンミリタリーモデル PH-629/UFとコダックシグネット35 KE-7は少し珍しいモデルとして中古カメラでは人気がある。
軍用カードン
PH-629/UFは軍用モデルとして寒冷地で厚手のグローブをはめても操作しやすいように、レンズ調節ギアや巻き上げノブが特徴的な形をしている。実際に厚手の皮のグローブで操作してみると、長く飛び出したシャッターボタン用の柱の部分と右回りに回転させるノブの間にグローブの皮が挟まれて巻き上げしづらいことがあった。また、距離の調節には直接レンズの鏡胴を回すのではなく、ギアを回転して使用する。無理にレンズで回転させるとギアの歯を痛めることがあるらしい。素早く距離を合わせて速射ができないのは軍用としてはいささか能力不足だ。朝鮮戦争等では、片手で操作可能なコンタックスⅡやニコンS型が活躍した。
U.S.エクター
私が感心したのはレンズであるU.S.エクターである。コダックシグネット35やレチナにも搭載されているが、どれも色乗り良く、意地悪な光の入れ方をすると、独特な色彩をフィルムに焼き付ける。
Kardon Military model PH-629/UF – Kodak Ektar Lens 1.9in.(47mm)ƒ/2 / Kodak EKTAR 100
Kardon Military model PH-629/UF – Kodak Ektar Lens 1.9in.(47mm)ƒ/2 / Kodak EKTAR 100
しかしこのような撮り方は危険だ。最悪の場合カメラの布幕に穴が開くのでやめた方がいいだろう。
Kodak Retina I (Type 010) – Kodak Ektar ƒ:3.5 50mm / Kodak EKTAR 100
Kodak Signet 35 KE-7 – Kodak Ektar Lens 44mm ƒ:3.5 / FUJI 100