ある花を種から育ててみようと、土やら肥料やら購入して挑戦してみたのだが、これがなかなか難しい。発芽したことが嬉しくて、調子に乗って水を与えすぎたか、強い陽が当たらないベランダに置いて過保護にしていたからか、芽がヒョロリと細く長く伸びてしまい、ほんの少しの水圧でも倒れてしまった。生き残った芽の中には、いびつに曲がったものもあり、自然の雨や風に当たるとそのうち倒れてしまうだろう。
「今の日本には変革が必要だ」と言われるようになって久しいが、表面的には変わったかのように見えても、実際には旧態依然としていることも多い。今まで概ねうまく事が進んでいたのだからそのままでいいのではと現状維持で時が過ぎていく中で、陽が当たらないまま腐敗していく部分が出来上がる。いびつに伸びた芽だけスポットライトを当て、腐ったものは隠したり排除していたが、さていよいよ腐敗の犠牲になった芽が隠しきれないほど積み上がっていったとき、外部からそれはおかしいのではと指摘されてようやく事の重大さに気づく。特別私は改革主義者ではないが、昨今話題になっている出来事はさすがに変えないといけないと思うし、いささか大袈裟だが日本の歴史を振り返った時、多かれ少なかれこういう事を繰り返しているようにも見えるのだ。
倒れてしまった芽を見るのは思った以上に精神的ダメージが大きい。しかし嘆いていてもしかたがない。芽が出るまで水を与え、発芽したら水を与え過ぎないように、適度に風通しのよい明るい場所で育苗し、今度はしっかり根が張るように育てるべく、再度挑戦しているのである。
参考文献