PEN EE
PEN EE
「とに角、ボタンを押せばいいんですーー! シャッタースピードとか絞りとか、ピントなんてまるで昔がたり、そんなわずらわしさはみんなさようなら!」
1961年、この衝撃的なキャッチコピーで誕生したPEN EEシリーズは、発売以降約20年ものロングセラーとなる銘カメラである。大衆の心をいかに掴むかは現在でもカメラメーカーを悩ませる問題だが、オリンパスPENシリーズは「カメラはプロが使うもの」から「いつでもどこでも誰でも写真を楽しむもの」と多くの人々の考えを変えてしまった最初のカメラであろう。
かつて大ヒットしたこのカメラも、今では中古カメラ店のジャンクコーナーの常連になっている(当然整備された美品は1万円前後)。私が入手したPEN EEも中野の有名な中古カメラ店のジャンク箱の底に転がっていたもの。露出が正常に動作しないがレンズは綺麗だったのでジャンクにしては比較的高価(2500円)であった。
店を出てすぐ、このジャンクPENにPANF50を詰め込んで撮り始めることにした。
どうも明るい場面でもシャッタースピードが遅いときがある。できれば常に速いスピードであれば良いのだが、上手く撮れるかは一か八かの状態だ。とてもまともには写ってないだろうと、少々不真面目な現像をしてしまい、以下の作例はかなりフィルムが荒れてしまった。
PEN EE + ILFORD PANF50
PEN EE + ILFORD PANF50
PEN EE + ILFORD PANF50
PEN EE + ILFORD PANF50
PEN EE + ILFORD PANF50
モノクロフイルムを自前で現像するには、現像液、停止液、定着液、そして水洗浄と各工程を専用の道具を使って行うのだが、前述の不真面目な現像だが、正確には劣化定着液で7分くらい(通常のILFORDの定着は3〜5分)定着時間を多めにした。これはフイルムを非常に傷めるので真面目な方は決して行わないでほしい。
Penの生みの親である米谷氏にもっとちゃんと撮らんかいと怒られた気がしたので、もう少し真面目に撮って、真面目に現像をしてみる。
PEN EE + ILFORD DELTA100
PEN EE + ILFORD DELTA100
PEN EE + ILFORD DELTA100
PEN EE + ILFORD DELTA100
PEN EE + ILFORD VELVIA50
PEN EE + ILFORD VELVIA50
PEN EE + ILFORD VELVIA50
良いレンズに良いフイルムを使えば少々露出が違っていても良く写るのは当然と言えば当然か。なにも考えずにただシャッターを押すだけというのは気軽で楽しい。
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